「逃げ切ってみせるさ。宿命から……。緋龍王が現れたって、僕は蹴り飛ばしてみせるよ」
「緑龍」の気配を頼りにヨナたち一行がたどり着いたのは、地の部族、阿波の港だった。だが、緑龍は移動を繰り返しているらしく、その居場所をつかむことができない。そんななか、ユンに頼まれ街に買い出しに出かけたハクは、偶然、その場を通りかかった若い男、ジェハとともに、役人たちからしつこく言い寄られている娘を助ける。阿波の悪徳領主ヤン・クムジや配下の役人と対立する海賊のひとりであるジェハは、ハクを気に入り、その後もつきまとうようになる。