取材を前にピピはホーランの情報を集めようとするが、あれほどの富豪でありながらネット上には何の情報もない。２人で会う約束を初めてのデートと考え、気合いが入るホーランだが、ピピの目的はあくまで取材だ。取材に答えるホーランの態度は人をからかっているとしか思えず、自分は宇宙から来た狐であるとまで言い出す始末。荒唐無稽なデタラメに気分を害して席を立つピピ。ホーランはそんなピピの顔を自分の胸に引き寄せるが…

１分間に３回しか脈打たないホーランの鼓動に、彼が話したデタラメとしか思えない内容も事実だと認めざるを得なくなったピピ。受け入れられないピピはシャオジューに取材の内容を打ち明けるが、彼女は少しも驚かない。自分の周りで起こるいくつもの不可解な出来事、存在し得ないものが身近に存在する現実、さらに自分がすでに彼らの世界に巻き込まれつつあることに恐怖を感じ始めたピピは、ジアリンに助けを求めようとするが…。

ホーランの存在に恐怖を覚えるピピだが、ホーランはさらに接近しようとする。ホーランの前でおびえるピピを恋人として守るジアリン。しかし、彼とシンが打ち明けようとしている事実をピピはまだ知らない。つきまとわれる恐怖から逃れるため、ピピは狐が嫌うとされる雄黄をバッグに忍ばせ、意を決してホーランを呼び出す。「自分には恋人がいるから、もう構わないで」と訴えるピピに、ホーランはピピの首から媚珠を外し去っていく。

ピピは不可解な出来事を忘れるためにも、ジアリンのアメリカ留学についていく準備に専念しようと仕事を辞める。しかしジアリンは渡米にはシンを連れていくつもりでいた。古文書に書かれた儀式の全容を知るため北方に向かうチェンホアにチャオ・ソンは協力することを承諾した。しかしソンはホーランに対するチェンホアの想いを知りつつ、北方に行くなら自分の媚珠を身に着け、左祭司の女として同行するのでなければ危険だという。

イベントの主役となる有名メイクアップアーティストのドタキャンで、社内は大混乱。八方塞がりの中、1人思案していたカイティンは、偶然会社に来ていたツァンと鉢合わせする。ツァンの絵の才能を見込んだカイティンは、メイクショーに出てくれるよう頼み込むが、リシャとチンチンは猛反対。結局、メイクショーの中止が決定される。謝罪のために会場に立ち、ユーザーから猛抗議を受けるカイティンの前に、ツァンが現れて…。

ツァンが扮する「アイヴァン」は大人気を博し、損失を最小限に抑えたものの、カイティンは部長から３カ月以内にライバル会社ディーバを抜かなければ、マーケティング部のスタッフを半分リストラすると言われてしまう。世間の意表を突き「アイヴァン」をLUSのメイクアップアーティスト兼イメージキャラクターにしようと考え、早速ツァンにこの話を持ちかけるが、堅実に仕事をしたいと断られてしまい…。

ある日、LUSにツァンの祖母が訪ねてくる。カイティンの機転でツァンが部長として働いていると信じ込んだ祖母は満足して帰っていく。偶然、リストラの件を知ったツァンはカイティンのためにイメージキャラクターになることを承諾、新プロジェクトが動き出す。一方、ヘアケア品メーカーのＪＢリンと独占販売契約を結ぶべく奮闘中のリシャは、ある夜、バーで隣り合わせた男が、自分と全く同じ恋愛観だと知り驚くが…。

結婚指輪を買いに行ったカイティンとザーシャン。仕事の電話がひっきりなしのカイティンを見ながら、ザーシャンの心には部下のロウシンのことがよぎっていた。そんなある日、「アイヴァン」のＰＲを担当することになったザーシャンはロウシンと一緒にLUSを訪問する。そこでリシャから釘を刺されたロウシンは、こらえきれずザーシャンに抱きつく。２人の抱き合う姿を見たツァンは、カイティンが目にしないよう、とっさに抱き寄せるが…。

カイティンは、「アイヴァン」の実績作りのため、世界的なバイオリニストで、学生時代の同級生でもあるチャン・イーイーのメイクを担当させようと考える。だがカイティンに劣等感を抱くイーイーから、１日付き人になることを条件に出されてしまう。そんな中、ウェディングドレスを選びに行ったカイティンとザーシャン。だがロウシンを心配したザーシャンは店を後にする。１人でドレスを選ぶカイティンの前にツァンが現れて…。

帰宅したチンチンは夫の愛人シュイジンの誕生日を一緒に祝う。チンチンは夫と夫の愛人とのいびつな３人暮らしに耐えつつ、外では夫婦円満を装っていた。イメージキャラクター「アイヴァン」のプレス発表会当日、カイティンはザーシャンとロウシンがキスしているところを目撃する。ショックを受けたカイティンは浮気を知りつつ黙っていたリシャに怒りをぶつけてしまう。１人酔い潰れたリシャを謎のプレイボーイ、デビッドが連れ帰り…。

兵権を握り、真の意味で黄道国の主（あるじ）となった北堂奕（ほくどう・えき）。彼は手始めに、すべての罪人を赦免しようとするが、太皇太后の反対に遭い、へびつかい座だけは例外となった。納得のいかない北堂棠（ほくどう・とう）は…。

「国のためにも早急に始末すべきね」――太皇太后は洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）を“妖女”と呼んで警戒し、強引な手段をも辞さぬ構えを見せていた。そんななか、宸（しん）王が指揮を執って作らせていた菲菲のための薬が完成し…。

隠れ里の人々を治療して力を使い果たした項問天（こう・もんてん）は、苦しい息の下である真実を伝えようとしていた。それは、先帝を殺した大罪人という汚名を着せられて死んだ、へびつかい座の前星主についてのことだった…。

尚羽（しょう・う）と西風烈（せい・ふうれつ）を救いに来た北堂棠（ほくどう・とう）。一度は捕まったものの反撃に転じ、群がる敵を蹴散らしたうえに、夏冰（か・ひょう）を捕らえて砦から脱出するのだった。しかし、追手の追撃は激しく…。

洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）は、宸（しん）王を愛することはできないと告げた。宸王は悲しさをにじませながらも、彼女の言葉を受け入れるのだった。一方、太皇太后は、先帝謀殺の黒幕が、自分の故国である猟戸国だったと知り…。

泥酔して醜態をさらしたうえ外泊したことを太皇太后にとがめられ、洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）と謝嫣然（しゃ・えんぜん）は、星役坊で反省するよう命じられた。碧蓮（へきれん）から次から次へと仕事を言いつけられ、２人はフラフラに…。

黄道国のあちこちに赤黒い“虫”が大量発生して田畑を荒らし、民を苦しめているという。“虫”を一掃するよう命じる北堂奕（ほくどう・えき）。しかし、実際に“虫”を目にした洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）は、平然とそれをつまみあげ…。

北堂奕（ほくどう・えき）と洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）は、へびつかい座の名誉を回復すべく太皇太后と面会する。一族が毒虫に操られていた証拠を示すが、幼い忘言（ぼうげん）の体を乗っ取っている猟戸国の国師が邪魔立てをし…。

復位のセレモニーを終え、語らいながら夜道を歩く北堂奕（ほくどう・えき）と洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）。そんなラブラブな２人の様子を目の当たりにして、恋愛に興味を抱いた尚羽（しょう・う）は、蘇尋仙（そ・じんせん）に相談を持ちかけ…。

街で、毒による異常者が発生した。感染経路は不明、以前よりも凶暴で症状は重いという。感染の拡大を防ぐよう、楚勝男（そ・しょうなん）に命じた北堂奕（ほくどう・えき）だったが、その直後、あろうことか皇帝自身も毒に侵され…。

暴動は鎮圧され、黄道国は平穏を取り戻した。感染源を特定しようと調査を続けていた洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）たちは、“水”が怪しいと思い至るのだった。その仮説を確かめるため、宸（しん）王が実験台になると申し出るが…。

洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）の血を飲んだせいで、北堂奕（ほくどう・えき）の症状が一時的に沈静化した。かんぜんになおすため完治させるには、２人の血を入れ替えるしか方法はない。菲菲は白無塵（はく・むじん）の能力を利用することを思いつき…。

叩いたり、水をかけたり、くすぐったり――洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）の意識を取り戻そうと、知恵を絞る北堂棠（ほくどう・とう）たち。しかし、菲菲はある企みを成功させるために、意識がないふりをしていただけで…。

北堂奕（ほくどう・えき）と洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）、そして白無塵（はく・むじん）と楚勝男（そ・しょうなん）は順調に愛を育んでいた。その一方で、宸（しん）王は心を静めるため、供を従えず一人旅に出ることを決め…。

「生かしておけば危険です」――洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）を亡き者にするよう、恐れ多くも太皇太后に進言した碧蓮（へきれん）。だが、太皇太后はこれを退けた。万策尽きた碧蓮は、毒を塗った飛刀を手に、自ら菲菲の命を狙い…。

投獄された忘言（ぼうげん）に宿っていた猟戸国国師の魂は、太皇太后へと乗り移った。そんなことを知る由もない北堂奕（ほくどう・えき）と洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）は、挙式の許しを得るべく、太皇太后のもとを訪ね…。

北堂棠（ほくどう・とう）と共に皇宮を訪れた夏冰（か・ひょう）。しかし、彼女の姿を目にした尚羽（しょう・う）は、なぜここに悪女が――と、不満げな声を上げるのだった。しかし洛菲菲（ルオ・フェイフェイ）は、彼女を温かく迎え…。

猟戸国の国師は、婚儀で振る舞われる酒に毒を盛り、国境近くに伏せた兵を黄道国になだれ込ませる作戦だった。それを聞いた夏冰（か・ひょう）は、何とか北堂棠（ほくどう・とう）だけでも助けてほしいと懇願するのだが…。

婚儀の時間が近づき、花婿たちは枕星桟へと駆けつけた。花嫁を連れ出すため、どうにか扉を開けさせようと知恵を絞る花婿たち。同じ頃、尚羽（しょう・う）の亡骸を見つけた西風烈（せい・ふうれつ）と蘇尋仙（そ・じんせん）は…。

猟戸国の策略に夏冰（か・ひょう）が加担していたと知り、呆然自失の北堂棠（ほくどう・とう）。怒りと悲しみに衝き動かされて短刀を手にするも、それを夏冰に突き立てることはできなかった。そこへ、太皇太后――国師が現れ…。