ついに始まった青雲門と鬼王宗の決戦。誅仙剣陣を発動させ鬼王を倒す道玄は邪気に影響され誅仙剣を張小凡に向ける。その瞬間、碧瑶は身を挺して誅仙剣の一撃を受け張小凡を守りきる。愛する者を失った悲しみを胸に、張小凡は碧瑶を蘇らせる旅へーー

雪堂の異母弟・任如風（じんじょふう）は、賭場で出会った広州（こうしゅう）の商人・ちょうひょうと生糸の取引を行う。しかし、ちょうひょうの正体は、近海を荒らし回る海賊だった。清朝では、民間人と海賊との交流・取引はご法度。法を犯せば一家お取り潰しの大罪になるという。翠喜と雪堂は、任（じん）家の危機を救うために奔走する。一方、雪堂から如風のことを知らされた宝琴は…。

半年ぶりに雪堂は宝琴のもとへ。１人残された翠喜は寝床に入るものの寂しさを拭えず、織機に向かう。そこへ雪堂が帰宅し、妊娠した宝琴を妾（めかけ）として任家に迎え入れたいと告げる。婚礼の準備が進んでいたある日、くすんだ赤色の婚礼衣装は気に入らないと宝琴から苦情が入る。翠喜は侍女の林舒芳（りんじょほう）と巧児（こうじ）に、婚礼衣装を送り返すよう命じるが…。

求婚された侍女・如意（にょい）の幸せを祝福する宝琴。一方、雪堂と彼の配下たちは、ちょうひょうら海賊たちからの襲撃を受ける。川岸に打ち上げられた侍従の書硯（しょけん）は任家に運ばれるが、雪堂は行方知れずに。宝琴は彼の安否が気になり任家を訪ねるが、陣痛が来てその場に倒れ込んでしまう。見かねた翠喜は宝琴を屋敷の中に入れて、宝琴は無事男の子を出産する。

宝琴との激しい口論の末、秀山（しゅうざん）を任家に連れ帰った翠喜。長老衆も任家に跡取りができたことで安堵する。一方で宝琴は、蘇州織造（しょくぞう）局の高官で兄弟子の李照（りしょう）に会いに行く。翠喜に秀山を奪われた恨みを募らせる宝琴は、清越坊を潰す計画を彼に話して協力を仰ぐ。そんな中、巧児が丁（てい）家に嫁ぐ際に困らぬよう、翠喜は彼女にこくしの技術を教え込み…。

巧児はついに、“万年如意図”を完成させた。彼女が織り上げた如意図を見た翠喜は、細かく修正点を指摘してやり直しを命じる。このように厳しく接するのも嫁入りを控えた巧児を思っての優しさだった。そんな中、新たな領織（りょうしょく）を決める競技会が開催される。翠喜は清越坊の代表として出場するが、そこに清越小坊（せいえつしょうぼう）の看板を背負った宝琴が現れて…。

翠喜を呼び出した宝琴は、雪堂が愛していたのは自分だけだと優位であることを誇示する。雪堂が失踪前に宝琴に渡していた文（ふみ）を目の前で読み上げられた翠喜は、雪堂の気持ちが自分にないことを改めて突きつけられるのだった。任家に戻ると、長老衆が来ていた。翠喜は彼らから、当主の座を如風に譲り、屋敷の離れに移れと命じられて…。

牢（ろう）に投獄された如風。事情を知った翠喜は如風のもとを訪れて、助ける代わりに改心することを約束させる。一方、宝琴は如風を救おうと李照に掛け合うが、取り合ってもらえない。翠喜は、金に困っている蘇州知府（ちふ）の曹文彬（そうぶんひん）のもとへ出向き、任家の家宝である宋錦（そうきん）を譲り渡すことで如風を釈放させる。しかし文彬は、ちょうひょうを捜し出して如風と翠喜を脅そうと企（たくら）み…。

“十二水図（じゅうにすいず）”の所有者である季（き）家を訪れた如風。いしょくそうめんこくを復元したいと当主を説得し、十二水図を譲り受けることに成功する。一方、ここ数日の翠喜と如風の動向を知った宝琴は、怒り心頭に発し翠喜のもとへ向かうが、かつて雪堂との仲を引き裂かれた原因は自分の親にあったことを知る。虚無感に襲われた宝琴は川で身投げしようとするが…。

李照の弟弟子である魏良弓（ぎりょうきゅう）は、1人吹雪の中をさまよううちに意識を失い倒れてしまう。そこへ通りかかった宝琴が彼を連れ帰り、看病する。その後、意識を取り戻した良弓は、宝琴と互いの境遇を語り合い意気投合。それぞれが自分の家族の姿を重ね、生きる力を得るのだった。そんな中、良弓は秀山の教育係として任家に入るが…。

丁栄（ていえい）・巧児夫婦が、清越坊の新作を朝廷へ献上したいと告げに任家を訪れた。巧児は2人の女児を産んでいたが、跡取り息子を望む婚家の意を受けてまた懐妊していた。子を成せない自分を雪堂が咎（とが）めなかったのは宝琴がいたからだろうかと、翠喜はその夜思い悩む。そんな中、良弓は秀山に頼まれて崑曲（こんきょく）を歌うことに。外からその様子を見た翠喜は…。

嫁ぐなら良弓がいいと言う舒芳の言葉を聞いた翠喜。良弓にそれとなく縁談を勧めてみるが、すでに想い人がいると断られてしまう。さらに、報われぬ愛は死ぬほどつらいものだという良弓の考えを聞いた翠喜は、自分のことを重ね合わせ、心の苦しみから逃げるようにその場を離れる。一方で如風は、舒芳の縁談が上手くいったと誤解して…。

四大織り元の各工房が休業し、丁栄（ていえい）は、妻の巧児（こうじ）に沈翠喜（しんすいき）を説得させろと李照（りしょう）から命じられる。丁栄から頼まれた巧児は身重の体でありながら任（じん）家の屋敷の前に跪（ひざまず）く。翠喜たちは急いで巧児のもとへと駆けつけるが、彼女は倒れてしまう。翠喜は丁栄に、技術の提供を迫らないと書面で約束するなら商売を再開させると李照に伝えるよう告げるが…。

翠喜は林舒芳（りんじょほう）から、任如風（じんじょふう）を好きになり始めていると聞く。そこへ書硯（しょけん）と書墨（しょぼく）がやって来て、魏良弓（ぎりょうきゅう）が李照とともに織造（しょくぞう）局へ入って行ったと報告する。その頃、良弓は李照に、任家から彼らの生きる糧であるこくしの技術を取り上げないでほしいと伝えていた。腹を立てた李照は、良弓が翠喜と男女の仲であるという噂（うわさ）を流そうと考える。

舒芳が如風の求婚に応じたのを受け、翠喜は嫁荷を準備する。縁談は一気に進むかと思われたが、良弓と曽宝琴（そほうきん）が行動をともにしていたことを如風が翠喜に告発し、良弓をかばう舒芳と任家を思う如風とで言い争いになる。如風の言葉を反芻した翠喜は、良弓との関係を問い詰めるべく宝琴のもとへ。宝琴は良弓を任家に送り込んだことを認めて…。

山塘（さんとう）街の屋敷を訪れていた李照は、門前で待っていた丁栄に、翠喜がいつ外出し誰と会ったかを逐一報告するよう命じる。一方、床に臥していた良弓は、宝琴の誕辰（たんしん）祝いの品にしようと人形を彫っていた。しかし、その人形はいつの間にか翠喜をかたどっていて…。人形の顔を改めて見直した良弓は、自分の翠喜への想いに気づくのだった。

再会を果たした翠喜と良弓は互いの想いを確かめ合い、残りの人生をともに過ごそうと誓い合う。その後、宝琴と語り合った翠喜は、良弓の生い立ちと生母の過酷な人生を知り、女の世知辛さに思いを致すのだった。任家を見張っていた丁栄は、翠喜が良弓に会いに行ったところを目撃する。李照への報告をためらう丁栄だったが…。

女将（おかみ）と教育係の禁断の恋物語『繍荷包（しゅうかほう）』が蘇州（そしゅう）じゅうに広まる中、李照が宝琴の屋敷にやって来る。良弓への見舞いという名目だったが、探りに来たのは明らかだった。宝琴は「師の身を案じた秀山（しゅうざん）が呼び戻しに来た」と嘘（うそ）をつく。一方、ただでさえ生糸の値が上がらず不満を抱いていた糸卸は、噂の真相を尋ねるため組合へやって来るが…。

翠喜のせいで巧児が命を落としたと考えた丁栄は織造局へ行き、李照のために翠喜と清越坊（せいえつぼう）を潰すと宣言する。一方、舒芳は翠喜をかばったことで、如風との婚約を破棄することになってしまう。如風は街で丁栄を見つけると、事の発端である彼を叩きのめす。そんな中、李照と会った宝琴は、悪事から手を引くよう彼にさりげなく警告するが…。

李照は貯蔵していた生糸を丁栄に見せ、生糸の取引を行うよう命じる。李照に逆らえない丁栄は、海禁令に背けば死罪だと知りながらも引き受けるしかなかった。何度か取引を成功させるが、そのうち任家が見回らせた官兵に見つかってしまう。取引に李照が関わっていると見抜いた曹文彬（そうぶんひん）は、その証拠を集めるよう部下に命じるが…。

宝琴が亡くなった良弓と対面した。涙ながらに別れを惜しんだ後、立場上表立って彼を見送ることができない翠喜の代わりに遺体を引き取る。そして良弓の葬儀の日、翠喜は人目を忍んで彼を見送ろうと身支度をするが、蘇州府に足を運ぶよう命じられてしまう。娘・幺娘（ようじょう）に似合う生地を織ってくれと文彬に言われた翠喜は、幺娘がいる屋敷に出向く。

清越坊は文彬に称賛されたことでさらに客足が増え、江南（こうなん）で1番の名声を得る。そんな中、如風は舒芳の家が貧しいことに疑問を抱く。書墨とともに舒芳の家を見張っていると、彼女の兄・林大虎（りんたいこ）が男と出て来た。大虎が舒芳を売って金を手に入れようとしていることを知った如風は、手切れ金を渡して身売り証文を書き替えさせる。

翠喜は秀山のためとして、宝琴に任家のこくしの極意や商いの心得などを伝授する。しかし、宝琴は翠喜の意図を読みきれず、不安を募らせていく。一方、陳暁紅（ちんぎょうこう）は周りを巻き込み、如風と舒芳の仲を取り持つための策を講じる。そんな中、舒芳は兄の大虎に家族の縁を切ると宣言し、兄から自分を救ってくれた如風の気持ちに応える。

帳簿が盗まれたことに気づいた李照は、生糸を他所に移すよう部下に命じる。一方、ちょうひょうを捕縛できたうえ、生糸の隠し倉庫まで差し押さえた文彬は有頂天に。倉庫の差し押さえ解除を求め、賄賂を渡しに来た李照を門前払いし、生糸の半分を受け取らなければ李照を弾劾しないと翠喜を脅す。断罪されることを恐れた李照は倉庫への放火を指示し…。

如風と舒芳の婚礼の日。蘇州じゅうが喜びに沸く中、蘇州府の役人たちが如風を捕らえに来た。如風の罪状は、海賊と通じて実兄を殺害したことだという。翠喜は如風の冤罪を晴らそうと方々に助けを求めるが、誰からも相手にされない。こんな状況でありながらも、舒芳は若女将として任家を取り仕切る。そんな中、李照は文彬のもとを訪れるが…。

蘇州府署の前で翠喜を待っていた宝琴は、「生きてこそ判決を覆せる」と言って止めようとするが、彼女の決意は固かった。翠喜の同席のもと、如風とちょうひょうの裁きが行われる。ちょうひょうは、翠喜と私通する如風から任雪堂（じんせつどう）の殺害を依頼されたと供述。ちょうひょうに手を掛けた如風は退廷させられ、翠喜は杖刑に処される。そこに棺（ひつぎ）を携えた文彬の妻が現れて…。

蘇州（そしゅう）府に任（じん）家の財産を奪われぬよう、曽宝琴（そほうきん）は身を挺（てい）して阻止しようとする。そこへ李照（りしょう）が駆けつけ、曹文彬（そうぶんひん）の配下である邵（しょう）氏を追い返した。しかし、文彬に言いくるめられた李照は、文彬と自分の利益のために任家の残った財産をすべて奪うことになってしまう。そんな中、文彬は牢（ろう）に捕らわれている沈翠喜（しんすいき）のもとを訪れ、ある取引を持ちかける。

陳暁紅（ちんぎょうこう）は自らの命と引き換えに翠喜と任如風（じんじょふう）の潔白を訴えた。林舒芳（りんじょほう）は亡くなった陳夫人の代わりに文彬のもとへ行き、公平な裁きを訴える。一連の出来事を知った李照は、身勝手な行いで事を大きくした文彬を激しく非難するが…。そんな中、文彬は陳夫人が自死したことを翠喜に告げ、罪を認めなければ如風と任家一族に刑罰を与えると脅迫する。

宝琴に想いを告げる李照。翠喜を救いたい宝琴はそんな彼の気持ちを利用し、証文を書かせて自身に求婚させる。そして、李照が任家に結納品を届けにやって来た。事情を知らない舒芳は宝琴が任家を見限ったと誤解する。一方、宝琴は李照の汚職について告発状を書き、それを李照本人に見せて取引しようとする。しかし、先手を打たれてしまい…。

刑場は翠喜の冤罪を訴える蘇州の人々であふれていた。刑執行の直前、宝琴が皆の前で翠喜の無実を断言。彼女の後に続き、翠喜から恩を受けた者たちが次々と無実を訴える。死刑執行人でさえひるむような雰囲気の中、ある男が現れた。それは、7年前に消息を絶った任雪堂（じんせつどう）本人だった。続いて現れた江蘇巡撫（こうそじゅんぶ）に糾弾された文彬は出奔を試みるが…。