推定年齢20歳。ガラの悪いチンピラのごときしぐさや、言葉使い、風体で女好き。野生動物のような直感と、人間離れした身体能力の持ち主。獣の息づかいをもつ男。チャンプルー(寄せ集め）剣法とも呼べるその技は全くの自己流で、その場の状況の応じて戦い方を変える。めっぽう強いが荒削り、やたらと無駄な動きも多く反則攻撃有り。まるでブレイク・ダンスを踊るがごとく戦う。自分が実感した事しか信じることはなく、相手が強ければ強い程燃えてくる。生か死か、そのギリギリの線上に身をおくことを好み、そんな刹那にこそ、己の限界を超える力を引き出せると感じている。琉球のある島の出身。幼少時より、たった一人で生きてきた。頼る者もなく、虐げられ、裏切られ続けた彼にとって「誰も信用しない事」が唯一の生きる術であり、いつの頃からか「何人にも負けない力」を求めるようになっていた。

推定年齢20歳。変装のため、だて眼鏡使用。江戸時代、一千回を越える他流試合に一度たりとも敗れることのなかったという桁外れの記録を持つ剣客がいた。日本剣術史において究極を極めながらも記録らしい記録も残さず消えていった幻の剣術。ジンはその剣客が開いた道場の一番弟子であり、若くして師を凌ぐとも言われた天才であった。が、ある事件がきっかけとなり道場を出奔。以来、流浪の身となる。剣を交えるまでもなく相手の太刀筋を見切り、一太刀で討ち果たす。

推定年齢15歳。いつも明るく好奇心旺盛で、世話好き。そして、数かぎりないバイトを転々としている女の子。袖にモモンガを飼っていて、時々助けてもらったりする。なぜ色々なバイトをするのか？ それには理由がある。彼女はずっと、ある男を探していた。幅広くバイトをしていれば、何かその男の手掛かりがつかめるかもしれないと考えていたのだ。いずれは、その男を探して諸国漫遊に旅立つ覚悟を決めていた。とは言うものの「こんなカワイイ娘が一人旅なんて危ないし、用心棒雇うお金なんかないし…」というところに現われたのがムゲンとジンであった。こうして3人は“向日葵の匂いがする侍”という謎の男を探して旅に出るのであった。