九宸（きゅうしん）は十三（じゅうさん）と山霊界を訪れるが、霊汐（れいせき）は九宸に会うのを避け夸父山桃林に逃げてしまう。それでも九宸は山霊界に居座り霊汐を待つつもりだったが、侍女の花煙（かえん）が逮捕されたという知らせを受けて急いで天宮へ戻る。花煙は天雷真君（てんらいしんくん）の前でサン心釘を盗んだことを潔く認めたのだ。だが、誰のためにやったのかは決して言おうとせず…。

追放された花煙（かえん）を助け出した霊汐（れいせき）は彼女を侍女としてそばに置くことに。その後、九宸（きゅうしん）がお忍びでやってきて、もう二度と突き放さないでほしいと霊汐を抱きしめる。そんな中、青瑶（せいよう）の丹薬が完成し、それをレイ月（れいげつ）に与えた青瑶は彼女が近々目覚めるはずだと太鼓判を押す。それを聞いて霊汐が喜ぶ一方、景休（けいきゅう）はついにある決心をして…。

レイ月（れいげつ）が目覚め、霊汐（れいせき）は母と感動の対面を果たす。だが、その直後、霊汐が青瑶（せいよう）を呼びに行っている間にレイ月は息を引き取る。そして、山霊界では国主の葬儀が厳かに取り行われたのだった。この突然の死にショックを受けた霊汐は何か陰謀があるのではないかと考え始める。そんな彼女を慰めに来た九宸（きゅうしん）も景休（けいきゅう）に疑いの目を向けて…。

霊汐（れいせき）は景休（けいきゅう）の説得で山霊界の国主に即位。国主は異族と結婚できないため九宸（きゅうしん）はヘソを曲げるが、彼女は亡き母への孝行として国が落ち着くまで責任を負う心算だった。そんな中、霊汐の元に宝青（ほうせい）が現れ母の死の真相を教えると言い出す。だが、宝青は霊汐を襲おうとして景休に成敗され、その侍女がレイ月（れいげつ）を殺めたのは宝青と証言し…。

レイ月（れいげつ）と花煙（かえん）を殺したことを認めて逃亡した景休（けいきゅう）。そんな彼をそそのかし新しい魔君になるように導いた元瞳（げんどう）は、自ら縛霊淵に飛びこむ。その頃、霊汐（れいせき）は新しい国師・昶亭（ちょうてい）に国政を任せ朝議を休んでばかりいたが、異変に気づき縛霊淵へ。すると、ある人物が現れ彼女が浴びた魔気を除いてくれる。それは霊汐に会いに来た天尊（てんそん）だった…。

天尊（てんそん）から許しを受け九宸（きゅうしん）との結婚が決まった霊汐（れいせき）。彼女は夸父山桃林で酒に酔い、迎えに来た九宸とともに従極淵へ行くと甘い一夜を過ごす。そして、昶亭（ちょうてい）が山霊界の国主を引き継ぐことが決まり、結婚の準備も順調に進む。だが、縛霊淵を訪れた九宸は魔君と化した景休（けいきゅう）と再会、新たな危機を悟ると戦神として苦渋の決断をして…。

青瑶（せいよう）は自悟崖から雲風（うんほう）が消えたことで取り乱し、九宸（きゅうしん）から別れの文が届いた霊汐（れいせき）は呆然とする。だが、九宸は扶雲殿に引きこもり部屋から決して出てこようとしない。実は、部屋にいたのは九宸によって石封の刑を解かれた雲風。九宸は霊汐にも知らせることなく、魔を食い止めるため縛霊淵の底に留まる使命を引き受けたのだった…。

霊汐（れいせき）は雲風（うんほう）を説得して事情を聞き出すと縛霊淵へ行き、九宸（きゅうしん）に妻として添い遂げると誓う。そして、彼とともに魔君と化した景休（けいきゅう）と対決。死闘の末、九宸が景休を幽冥門へと引きずりこみ、「門を閉じよ！」と霊汐に向かって叫ぶ。幽冥門を閉じれば魔を封じられるが、九宸も出られなくなってしまう。究極の選択を迫られた霊汐は…。

ゲームとイケメンに目がない、ちょっとオタクで風変わりな女の子・林洛景（リン・ルオジン）。新しいゲームを始めた彼女は、不思議なゲームの世界に引き込まれてしまう。そこは時を遡った盛元王朝の都・盛京。ゲームをクリアする条件は「真実の愛」を見つけること。こうして現実世界と盛元王朝をつなぐ物語がスタートした。

豪華な屋敷を構える宰相・林非楡（リン・フェイユー）の令嬢として、贅沢な生活とイケメンに囲まれるゲーム設定に満足気な洛景。しかし令嬢という立場はは制約が多く窮屈で、次第に父親にも愛されていないと感じ始める。そんな折、洛景は、父親と謎めいた女性、沈思ワン（シェン・スーワン）の密会を目撃する。

宮廷で開かれた皇帝の生誕祝い。宴の場に淵政王が姿を現すと、洛景は街でひと悶着あった“傲慢男”こそが淵政王、鐘無寐（ジョン・ウーメイ）であると知って驚く。無寐と洛景は皇帝から結婚するよう強く命じられ、互いに抵抗する。そんななか、洛景は突然何者かに襲われ、火の燃え盛る建物の中に置き去りにされる。

洛景は靖遠王である金辰（ジン・チェン）に助けてもらったと勘違いし、好感を抱く。その後、火事現場に落ちていた匂い袋が盛京一の妓楼、温香楼のものであると知った洛景は、犯人を調べるために男装して温香楼に入る。ところが店に出入りしていた富豪の息子・江軒宇（ジャン・シュエンユー）に女であることを見破られる。

花魁大会に出場することになり、ヤケになって適当に即興ラップを披露した洛景だったが、意外にも盛京一の妓女である蘇依依（スー・イーイー）を負かして優勝してしまう。一番多くの天灯をつけた客人に会いに行くと、そこには許嫁となったばかりの無寐がいた。そして洛景は無寐から許嫁としての行動をとがめられ…。

軒宇の手引きで無寐から逃れた洛景は、温香楼を出たところでまた何者かに襲われてしまう。ロードして生き返った洛景は、父の命令で柳修文（リウ・シウウェン）に命を狙われているのだと推測する。しかし修文は他の追っ手から洛景を逃がす。そこへ花応遅（ホア・インチー）が現れ、二人は竹林の隠れ家に身を置く。

結婚式の当日に逃亡する計画を立てる洛景。一方、仮面の男も修文を使って無寐と洛景の婚礼を阻止するもくろみであった。式の当日。すべて洛景の計画通りに進んでいたが、逃亡の途中で修文が追っ手の矢に当たり死んでしまう。洛景は修文の命を救うために自ら命を絶ってロードし、計画を自ら壊して淵政王に嫁ぐのだった。

新婚初夜、無寐は洛景と口論になり、怒りに任せて彼女を屋敷の侍女にする。侍女として働き始めた洛景は、嫌がらせをしていた他の侍女たちとも次第に打ち解けるようになり、現代人ならではのアイデアで家事をこなしていく。しかし、洗濯をしている時に虎の刺繍の入った子供靴を壊してしまい、無寐の怒りを買ってしまう。

子供靴が無寐の亡き母親の形見であることを知った洛景は、孤独を抱えて生きてきた無寐の一面を知る。おわびに靴を繕い、無寐と仲直りする。その後、洛景は順調に侍女としての仕事をこなし、まもなく約束の１か月が経とうとする頃には洛景と無寐に恋心が芽生え始め…。無寐は依依を屋敷に呼んで、洛景の反応を見ることに。

黒装束に身を包んだ依依は深夜に令牌を探すが、屋敷の護衛に気づかれ負傷する。翌日、無寐が屋敷にいた者を集めて前夜の行動を問うと、修文は依依と共にいたとウソをつく。ショックを受けた洛景は、修文を罷免する。騒動が収まると、突然非楡が来訪する。侍女の恰好ではまずいと感じた洛景は、礼服に着替えるが…。

軒宇は金子10万両を賭けて、その日のうちに無寐が洛景を迎えに来るか勝負する。洛景を介抱し、さまざまな娯楽に誘って慰める軒宇。わた飴の雪を降らせて、軒宇は自分の思いを吐露するが、しびれを切らした無寐が現れる。仲直りした2人は夜市を歩き、甘いひと時を過ごす。その日を境に、洛景は王妃に復帰する。

失意の修文は、依依の傷の手当てをしていた。彼は滅亡したペルシャの王子であり、盛元王朝を倒すために仮面の男と結託し、身分を隠して非楡の屋敷に潜入していたのだった。洛景は里帰りをした際、父親の謀反を知ってしまう。一方、江家では、軒宇の両親が富豪の娘唐夢（タン・モン）との結婚を軒宇に迫っていた。

漕運総督となった非楡は、皇帝を遊覧船に招待する。無寐は「水難に注意」と書かれたおみくじを気にして、洛景を水から遠ざけ、進水式があることも秘密にする。それを知った林洛景はガイド君（ゲームマスター）の力を借りて遊覧船に忍び込み、無寐と合流する。船上で宴が開かれると、依依らが奇襲をしかけてきて…。

依依は情花の毒を匕首に塗り、無寐に突き刺す。川に落ちた洛景を救うため無寐も飛び込むが、洛景を見失い、自身にも毒が回って意識を失ってしまう。洛景は修文に助けられ、追っ手から逃れるため、2人は崖から飛び降りる。崖の下で意識を取り戻した洛景は傷を負って起き上がれない修文を洞穴に運び甲斐甲斐しく看病する。

劇毒に冒された無寐。侍医は解毒のためには断腸草が必要であり、しばらくは王妃を思い出すような物は隠すよう周囲の人々に告げる。一方、修文を介抱していた洛景は、彼の治療のために山奥に隠居している医仙を訪ねる。医仙は当初治療を渋っていたが、洛景がさまざまな料理を作れることをアピールすると治療を承諾する。

洛景は修文に薬を塗ろうとして、背中に依依と同じ模様があることに気づく。問いつめられた修文は、それまで秘密にしてきた自身の出自を打ち明ける。ガイド君が水没したためロードができない洛景は、伝書バトを使って何通も無寐に手紙を出す。ようやく返事が届くが、それは無寐からの別れの手紙であった…。

非楡は混乱に乗じて令牌を盗むが、それは事前に無寐によってすり替えられた偽物だった。皇帝も林非楡の野心を見抜いており、無寐が参内した際は先の皇妃の死の真相を明かし、兄弟間における長年のわだかまりを解く。皇帝は無寐の病を治すため広く医者を募る。無寐の病状を知った洛景は心を痛め、医仙に治療を頼む。

洛景が都に戻る決心をすると、修文は過去を忘れて洛景と生きることは無理だと悟る。しかし洛景を思うあまり、気持ちを押し殺して共に帰京する。洛景は面紗で顔を隠し、医仙の娘として無寐の治療を手伝う。人前では声も出さずにいたが、洛景を慕う喜鵲（シーチュエ）の誘導尋問に引っかかって自分が洛景とバレてしまう。

皇帝は自分の老い先が短いことを悟り、国の将来を見据えて、無寐と北隅（ほくぐ）国皇女の温如玉（ウェン・ルーユー）を政略結婚させることにする。無寐は如玉を屋敷に連れ帰ると、わざと洛景の前で親しく振る舞い、洛景を傷つける。洛景を幸せにすることができないと悟った無寐は、洛景と別れる決意をする。

無寐は洛景を避けつつも、彼女への思いを捨てきれず苦しむ。しかし如玉から、過去の女を思うのはやめてと突きつけられ、苦悩の末、洛景に離縁状を差し出す。洛景の幸せを願っての決断だった。洛景は部屋越しに離縁の理由を問うが、無寐の返答はなく、悲しみの中、雨に打たれながらもう誰も愛したくないとつぶやく。

洛景を傷つけた無寐を叱咤する軒宇。一方、故障していたガイド君が復活した。ゲームからログアウトするチャンスを得た洛景は、ゲームを続けるかどうか悩む。結局、ガイド君の提案によりスピンオフで応遅の過去を見ることに。前世の因縁を知った洛景は、ログアウトはせずに勇気をもってゲームを続けることを決意する。

無寐と如玉の婚礼は予定通り執り行われた。無寐の表情は硬く、面紗をつけて出席した洛景も胸を締め付けられる。仮面の男にそそのかされた唐夢は、式の場で洛景の面紗を剥がしてしまう。すると無寐が戻ってきて、洛景は非楡の実の子ではないことを証明する。さらに洛景は非楡の帳簿を皇帝に差し出し、非楡の謀反を証明する。