銀城での税務調査を続けていた李昭は、上流階級の者たちが集う怪しい店を見つける。一方、新絲路に住み込み、金糸泥棒について調べていた竜傲一は、倉庫内に手がかりを見つけ、夜中に李清流と2人で調べに入る。竜傲一は金糸に関する機密を断片で握っている新絲路の主管たちが裏でつながり、犯行に及んだかもしれないと疑い…。

杜長風（とちょうふう）らの嫌がらせにより銀城で原材料を入手できなくなった李清流は、江南にある店の原料価格を調べてほしいと竜傲一に頼む。そして、江南の商家を接待するために騎射大会を催す。次々と契約を結ぶことに成功する李清流だが、数軒の商家は首を縦に振らない。李清流はその中の沈一貫（しんいっかん）を説得しようと、賭け事で交流することに…。

金糸泥棒を追っていた竜傲一と李清流は、新絲路の会計係の主管・東子（とうし）が南城にある闇の銭荘（せんそう）に出入りしていることを突き止める。そこに金糸が隠されていると考えた2人は銭荘に乗り込むと、行方不明だった東子と鉢合わせする。竜傲一と李清流は逃げる東子を説得するが…。無事に金糸を取り戻した竜傲一は、李清流に別れを告げる。

李昭が新絲路を差し押さえたことで帳場が封鎖され、銀子を動かせなくなってしまう。竜竹幇の全財産を新絲路に預けてしまった竜傲一は困り果てるが、この状況を打開しようと、竜竹幇が新絲路に生糸を卸すために動き始める。七眼から養蚕農場を引き継いでいた竜傲一は、新絲路に住み込むことを条件に李清流に商談を持ちかけ…。

竜傲一のことでムキになり、酒の飲み比べをする李清流と李昭だが、2人とも酒に弱く酔いつぶれてしまう。竜傲一に運ばれる李清流だったが、翌日には何も覚えていなかった。そんな中、資金を動かせない李清流は、元手をかけずに作れそうな女物の肌着を作るよう職人に命じる。竜傲一や李昭も加わって新たな肌着を考案するが…。

肌着100着の注文が入り得意げな竜傲一（りゅうごういつ）に対し、欠陥品を売りたくない李清流（りせいりゅう）は、注文を断るように伝える。着心地と実用性を兼ね備えた、新しい胸当てを作るよう命じられた竜傲一は、悩んだ末に鳥の羽根を用いたアイデアを思いつくが…。李昭（りしょう）を郊外の湖へ案内した杜小仙（としょうせん）は、自分は父親の手駒であるという寂しい胸の内を吐露する。

火事でやけどを負った竜傲一は、命がけで商品を守ったことで職人たちの信頼を得て人気者になる。その様子に気が気でない李清流。火の中から竜傲一を助け出したものの、手当てする役を李昭に取られ、商品を守ってくれた感謝を素直に伝えることができないでいた。食事の席で優しさを見せようとしたり、贈り物を用意したりするが…。

帳場の封鎖も解け、新商品も好調な新絲路（しんしろ）は喜びに包まれる。商才を発揮した竜傲一は、希望通り、デザイン部門である意匠堂の堂主になる。胸当て以上に売れる新しい商品を考案し始めるが、李清流に部屋を散らかしていると批判され、早くも2人はケンカに。そんな中、竜傲一は李清流を連れて、なじみの南城の屋台に出かける。

李昭の助けもあり、羊皮の代わりに麻を使った枕の開発に成功。竜傲一は仲間たちと祝いの酒を酌み交わす。竜竹幇（りゅうちくほう）で作った安価な枕は完売し、予約まで入る人気ぶりだった。儲かった銀子で、新絲路の職人にもごちそうする竜傲一だったが、そこへ李清流が現れる。新絲路を利用して、利益をむさぼるために模倣品を作ったと責められ…。

行商人殺しの嫌疑をかけられた竜傲一は、ケガを負い身を隠していた。町のあちこちにお触書が貼られ、竜傲一のいない新絲路は活気を失っていた。五雲（ごうん）閣に兵を率いてやってきた杜長風（とちょうふう）に、李昭は捕縛の命を取り下げるよう頼むが…。竜傲一が役所に追われていることを知った李清流は、自分に黙っていた炎彬（えんひん）に怒りを露わにする。

竜傲一を人質にした七眼（しちがん）は、李清流を呼び出して通関証を渡すよう要求する。2人を殺す前に、数々の悪事を勝ち誇ったように言い放つ七眼。李清流と竜傲一は、窯の中に閉じ込められてしまう。脱出する方法を探るが…。指示通りに行商人を殺したのに、役人が約束を守ってくれないことに憤る七眼は、さらなる行動を起こす。

火が焚かれた灼熱の窯の中で、身を挺して竜傲一を守る李清流。手がかりを見つけた鳳（ほう）おかみや炎彬たちは、急ぎ救出に向かう。新絲路では、助け出された２人の噂で持ちきりに…。一方、通関証を手に入れた七眼は、繭を売りさばくべく、郊外へと向かっていた。安値ではあったが、胡人（こじん）が買ってくれることになっていた。

竜傲一の真似をし職人たちに優しくなった杜小仙は、李清流との距離を縮めるため、七夕の夜に遊覧船を借り切る手配をする。その夜、五雲閣にいる竜傲一に贈り物を届けた李清流は、遊覧船を取りやめ、李昭、杜小仙の4人で銀（ぎん）城の夜市に行くことに。そこで開かれる歌会に参加した竜傲一は、李清流とともに愛にまつわる詩を披露し…。

妓楼（ぎろう）に会いに行ったという炎彬に、小芹（しょうきん）の気持ちをつなぎ留めておくよう助言する李清流。そして、竜傲一の様子が気になる李清流は、情報を得ようとする。長安から戻った杜長風は、新絲路から手を引くよう杜小仙に命じる。一方、杜長風から夫婦の情交図である「女児図（じょじず）」を作るよう命じられた李清流は、苦境に立たされるが…。

李清流と竜傲一は、「女児図」の制作を進めるが思うようにいかず、頭を悩ませていた。抑えきれない胸の内を皆の前で吐露した杜小仙だったが、想いは叶わず、昔のような関係には戻れないのだと嘆き悲しむ。その夜、李昭に招かれた杜小仙は、心情を告白。2人は互いの境遇を思いやり、酒で憂さを晴らす。その事を耳にした李清流は…。

李昭（りしょう）の助けと竜傲一（りゅうごういつ）の奔走により、女児図（じょじず）は無事に仕上がった。打ち上げの席で、李清流（りせいりゅう）は竜傲一に熱いまなざしを向けるも、想いを打ち明けられず、青竜号（せいりゅうごう）の事業継続を提案。そんな李清流の態度に、竜傲一は腹を立てる。酔った李清流を介抱していた呂乗雲（りょじょううん）は、怪しい動きを見せる。一方、長安へ行くことになった杜小仙（としょうせん）は…。

東女（とうじょ）国への贈り物を届けるために銀（ぎん）城を出発していた李清流、竜傲一たちは、途中、飢きんによる避難民に会い、朝廷が必要とする食糧等を水運によって輸送する「漕運（そううん）」という事業を見いだす。協働する相手を求め、長江（ちょうこう）上流に本拠地を置く漕幇（そうほう）の翁大有（おうだいゆう）に会いに行くが…。一方、銀城では、杜長風（とちょうふう）が商家たちに重い徴税を課していた。

哲羅（ジュラ）集落で一晩過ごすことになった李清流と竜傲一。異民族の習俗に戸惑い、夜ばいをかけられた李清流は、竜傲一の部屋に逃げ込む。２人きりの部屋で李清流は素直な気持ちを吐露、これからも力を合わせて夢を一緒に叶えようと伝える。都では、命じられた宴への出席を拒否した李昭が、これまで抑えてきた不満を母の徳（とく）妃にぶつけ…。

首領の娘である玉烏阿吉（ユウアジ）らの案内で東女国へ向かう李清流と竜傲一。心配した李昭は、その場に駆けつけるが、仲睦まじい２人の姿を目にし、何も言わずに去る。国境付近で杜長風ら官兵に捕まった李清流と竜傲一は、銀城に連れ戻されて重罪に問われる。そこへ、竜竹幇（りゅうちくほう）の呂乗雲、さらに、元（げん）宰相が現れ、驚くべき李清流の出生の秘密を明かす。

杜長風によって銀城での商いを禁止され、新絲路（しんしろ）も打撃を受ける。李清流から託された文を持って別れの挨拶に来た呂乗雲に竜傲一は、いままで竜竹幇を支えてくれた事への感謝を伝える。そんな中、竜傲一の親代わりだった五雲（ごうん）閣の鳳（ほう）おかみが何者かに殺される。李清流は、竜傲一に気持ちを伝えようと会う約束をしていたが…。

鳳おかみの死の真相を探るため、竜傲一と小芹（しょうきん）は長安へ。手がかりとなるのは、鳳おかみの形見である白錦鯉（はくきんり）の玉佩（ぎょくはい）だった。竜傲一たちは宿に現れた刺客に命を狙われるが、機転を働かせて逃げのびる。小芹は、李清流を頼ってはどうかと助言するが…。思わぬ形で呂乗雲と再会した竜傲一は、長安で仲間と商売を始めるための相談を持ちかける。

瀕死の傷を負って荷車に逃げ込んだ竜傲一は、李昭の屋敷に運び込まれる。李昭は名医を呼び寄せて治療を施すが、竜傲一は意識を失ったままだった。屋敷では、竜傲一の存在を漏らさぬよう箝口令が敷かれる。一方、均（きん）王に封じられた李清流との婚儀を控える杜小仙は、目障りな存在の竜傲一が昭（しょう）王府に身を寄せていると知り…。

一命を取り留めた竜傲一は、昭王府で療養していた。卜語（ぼくご）閣に向かった李昭は、そこの女主人である姉の昇平公主（しょうへいこうしゅ）から事件当日のことを聞き出そうとするが、逆に竜傲一との関係を執拗に聞かれ、胸の内を明かす。一方、李清流は祖母である太妃（たいひ）と対面し、そこで昇平公主にも会う。幼くして亡くした生母について教えてほしいと頼むが…。

銀城から出てきた痩猴（そうこう）、黒胖（こくはん）、そして漕幇の堂主（どうしゅ）は、李昭に見つけてもらっていた場所で清滝号（せいりゅうごう）の店を構え、漕運の輸送路の試験運行もしていた。舞踊団の１人として宴に紛れ込んだ竜傲一は宮中と関係がありそうな白錦鯉の秘密を探ろうとするが、その宴には李清流や李昭たちも出席していた。２人を相手に踊ることになった竜傲一は…。

竜傲一と李清流が婚姻の手続きを踏まずに情事に及んだとして、宮中は大騒ぎに。心穏やかでない杜小仙は、再び想いを伝えるが、李清流の返事はつれない。李昭も竜傲一を想い、意気消沈していた。当の竜傲一は、長安の商人を接待し飲みすぎていた。胃もたれを起こし、吐き気を催した竜傲一は、宮中に入るための奇策を思いつき…。

竜傲一（りゅうごういつ）の体を気遣う李清流（りせいりゅう）は、何かと彼女の世話を焼く。均（きん）王の妻として宮中への出入りも認められた竜傲一だったが、礼儀作法を学ぶのは退屈で、妃や女官たちに意地悪もされる。しかし、白錦鯉（はくきんり）の謎を探るという目的のため、めげずに後宮で徐々に味方を作っていく。李昭（りしょう）は竜傲一を取られたことで心が荒れ、深酒を繰り返していた。

竜傲一が銀（ぎん）城から食材を取り寄せていたことで、李清流は飢える民を救うために独自の経路がある漕運（そううん）業者に頼れないかと朝議で提案する。宰相である元載（げんさい）の賛同も得られ、無事に米が長安に到着する。李清流は安堵するが、庶民の元には米が届いてないと知り…。一方、竜傲一は杜小仙（としょうせん）の取り巻きたちからの嫌がらせを受けていた。

輸送力を回復させるための策を考える李清流は、官用水路のことを調べ始める。竜傲一は、宮中で築いた人脈を頼りに、皇帝付きの宦官（かんがん）から、古い官用水路の図を入手。これで李清流を手助けできると思ったが、李清流と杜小仙の親密な姿を見てしまったことに耐えられず、妓楼（ぎろう）で酒をあおる。偶然、李昭がその場に居合わせて…。

太妃（たいひ）にも気に入られた竜傲一が妬ましい杜小仙は、竜傲一が妊娠していない証拠をつかもうと躍起になる。そんな中、ついに李清流に妊娠が嘘だったと知られてしまった竜傲一は、均（きん）王府を出て行く。帰ってこない竜傲一を心配する小芹（しょうきん）は、仲間とともに必死で捜すが見つからない。炎彬（えんひん）は取り乱す小芹を優しくなだめる。雷雨の中、竜傲一は…。

秋の狩りの時期となり、今年は南苑（なんえん）にある狩場で、皇太子、李清流、李昭が競う形で行われることになった。３人が狩りに出発した後、徳（とく）妃は狩りの成功を祈る小宴を開く。宴の場を離れた竜傲一は、草むらで皇太子の弓袋を見つける。さらに徳妃の護衛の不審な動きを見た竜傲一は、徳妃が何かを企んでいると考え、急いで李清流の後を追いかける。