ITが大きな進化を遂げた近未来の中国。緑藤（リュートン）大学の学生の間では、“ウィッシャー”というアプリが話題となっていた。ウィッシャーに願いを言うと、それに対する簡単なタスクが課せられ、タスクを達成すれば願いが叶うという。裘文東（チウ・ウェンドン）は、大切にしている馬の稲妻（シェンディエン）が製革工場に連れていかれてしまうと知り、１日以内に飼い主を見つけてほしいと願う。すると“緑藤大学で新入生を迎えよ”というタスクが課せられ、達成のために大学へ向かうが…。

利用者が日に日に貪欲になることによって、ウィッシャーが制御不能になっていくことを懸念した裘文東は、ウィッシャーを利用する学生たちを講堂に集める。冷静になるべきだと注意喚起をするが、聞き入れる者は少なかった。そんな中、豚肉事件の容疑がかかっている父親を持つ梁洛（リアン・ルオ）は、劉波（リウ・ポー）からの度重なる嫌がらせに怒りを募らせていた。ある日、梁洛は暗所恐怖症の劉波をエレベーターに閉じ込めて仕返しをするが、その行動がさらなる怒りを買うこととなり…。

過千山（グオ・チエンシャン）という名で豚肉事件についての暴露記事を発表した那多（ナ・ドゥオ）。友人であり弁護士の郭斌（グオ・ピン）から、記事を出さなければ梁家の一連の事件は起きなかったと非難され、自責の念にかられる。一方、梁洛の事故現場に居合わせてしまった裘文東と路里（ルー・リー）は、ウィッシャーのタスクと事故の関係性について考えていた。2人は大学内で梁洛の追悼式を行うため、学生たちと準備を進めることに。するとそこに、梁洛に対して執拗に嫌がらせをしていた劉波が現れる。

超巨大高層ビルの中にあるX機関では、ウィッシャーの背後にある“ウィッシャー者協会”の調査が進められていた。彼らの基盤は“託盤（トゥオバン）”というスーパーコンピューターにあるという。X機関はそれを探し出し、破壊しようと計画していた。一方那多は、過千山の名を捨て、心を入れ替えてウィッシャーについて調査をすることを決意する。そんな時、那多の母の担当医である王美芬（ワン・メイフェン）が人工知能についての授業を行っていると聞き、ウィッシャーの手がかりを掴むべく会いに行くが…。

調査対象としていた青年が、突然飛び降り自殺してしまうという現場に居合わせた那多。何か大きな闇が隠されていると感じ、弁護士の郭斌に調査の協力を依頼する。同じ頃、ウィッシャーの危険性を確信した裘文東は、生徒たちを講堂に集めていた。ウィッシャーの目的とバタフライ効果について調査をするべく、皆で同じ願い事をしようと提案する。「10万元が欲しい」という共通の願いをウィッシャーに入力した学生たちは、それぞれのタスク達成のために動き出すが…。

ある日突然届いた「二度とウィッシャーを調査するな」というメッセージ。なぜウィッシャーの調査について知っているのかと疑問に思う裘文東。送り主はウィッシャー者協会なのか、それとも…。一方、路里はある葛藤を抱えていた。「兄に母親が発病した日の真相を話せ」というウィッシャーのタスクを達成すれば、唯一の家族である兄の信頼を失うかもしれない。しかし調査を進めるため、真実を打ち明けると決心し那多に会いに行くが、彼は何やら怪しい集団に追われていて…？

“冒険活動（アクティビティ）”と称し、裘文東は有志の生徒たちを引率してウィッシャーの調査を行っていた。しかしある日、学校の許可なく活動していたことが教師にばれてしまう。そんな中、一部の生徒が罰を逃れるため、「活動を強制させられた」と嘘をつく。路里が否定するも、裘文東はそれを認め、全責任を負う決断をするのだった。なぜ認めたのかと問う路里を、幼い時に過ごした場所へと連れて行く裘文東。そして彼は、今まで隠していた暗い過去を語り始めた…。

信頼していた路里が約束の場所に来なかったことで、自暴自棄になった裘文東。彼は心を閉ざし、一人でウィッシャーに挑もうとしていた。その頃、目の前で謎の死を遂げた青年について調査をしていた那多は、母の担当医であり路里の大学で教授を務める王美芬が、青年の死に関係する重要人物であると知る。ある日、王美芬の尾行をしていた那多は時代広場（シーダイグアンチャン）に辿り着く。エレベーターを乗り継いで彼女を追いかけると、そこには何故か裘文東がいて…？

ウィッシャー者協会を倒す“鍵となる蝶”は誰なのか…。郭斌は適任者を探していたが、その人物として選ばれたのは裘文東ではなく那多だった。同じ頃、路里は深刻な表情で席磊（シー・レイ）に会いに行く。しかし彼は、ウィッシャーを通して関係を持った女優の羅芸朶（ルオ・イードゥオ）と一緒にいた。路里との言い争いの末、羅芸朶のもとへ戻った席磊は突然記者たちに囲まれてしまい、彼女の自宅へ行くことに。するとそこで、重なった写真の中に自分の名前が書かれた封筒を見つけて…。

長い間待ち続けた父親と悲しい再会を果たすことになった裘文東。ウィッシャー者協会に毒され、父親まで失ってしまった彼の心から光は消えてしまっていた。一方、裘文東と行動を共にしていたのはウィッシャーに対抗するためだったと那多に話す路里。ウィッシャーによって犠牲となった友人たちのため、戦い続けるという彼女の真剣な眼差しに、那多も戦うことを決意。そして彼は助手の小喚（シャオホワン）とともに、裘克凡（チウ・コーファン）がウィッシャー者協会の調査に使っていた秘密基地へと向かう。

ウィッシャーのタスクによって起こった事故から那多を助けたのは、郭斌だった。彼は那多をX機関へと連れて行き、今まで起きた出来事すべてを把握していたこと、そして託盤を破壊する“鍵となる蝶”は君だと打ち明ける。緑藤市の陥落を目前にし、3400万人の命が危険にさらされていることを知る那多。その頃、席磊は行方不明になってしまった路里を探していた。彼は最後の望みをかけてウィッシャーを起動させ、“路里に会いたい”と願うが…。

那多がタスクを達成したことにより、外へ出ることができた路里と席磊。母の死をきっかけに市民よりも妹の命を助けると心を決めた那多は、脱出した2人に傀州（クイジョウ）へ逃げるよう伝える。しかし徐々に陥落が始まり、混乱の渦に巻き込まれていく緑藤市民の様子を聞いた路里は、皆でここに残って最後まで戦うべきだと兄を説得する。愛する妹によって再び心を動かされた那多は、ウィッシャー者協会に立ち向かい緑藤市を救うべく、ある行動を起こす…。

春暉高校にリン・シーという名の女子転校生がやって来た。初登校の日、シーは学校一のイケメンで成績優秀のジー・ジュンシンを見つけると、「久しぶり」と言って抱きつき胸に耳を当てる。ある理由から、ジュンシンの友達になりたいと願うシーは「どんな条件ものむから」とジュンシンに頼み込む。シーはジュンシンが出した３つの条件を１つずつクリアするが、最後の１つは難問だった。シーが困り果てていたその時、ハプニングが起きる。

ジュンシンの家に同居することになったリン・シー。異性と一つ屋根の下で暮らすことになったジュンシンは調子を狂わされっぱなし。親しくなりたいと思うリン・シーとは対照的に、つれない態度を取り続ける。一方、学校の公開授業で、ジュンシンのクラスが英語劇を上演することになった。ジュンシンが監督を務めることになり、彼に好意を寄せるリウ・インが出演を希望。それを見て、リン・シーも出演者として名乗りを上げる。

弟とおそろいのキャラクター柄の下着をリン・シーに見られたジー・ジュンシンは下着を処分していた。その時シーが現れ、驚いたジュンシンは倒れて足を捻挫する。実際は軽傷なのに重傷だと偽るジュンシンを見て、責任を感じたシーは召し使いとしてどんな命令にも従うと約束し、さまざまな場面でジュンシンの代行を務める。ある時シーたちがボランティア活動で近隣地区に貼られたビラを剥がしているとビラを貼る男がやって来て、そこから騒動に…

“キツネとウサギの話”にヒントを得たリン・シーは、ジー・ジュンシンに冷たい態度を取る。最初は喜んでいたジュンシンだが、次第に寂しさを感じるように。そんな時、クラス対抗バスケ大会が開かれることになりバスケ好きのシーは雑用係を引き受けるが、選手集めが難航し苦労していた。特進クラスは毎年初戦敗退のため、生徒たちは参加に消極的だったのだ。困り果てたシーがチン・カイに相談しているところをジュンシンが目撃する。

リン・シーのシュートもあり、体育科クラスに肉薄した１組。意気投合したメンバーは勉強グループを立ち上げる。創立75周年記念式典を控えた学校に普段はバレエ公演のため滅多に登校しないソン・リンシュエが司会に立候補しに現れる。ジュンシンが欲しがっていたプログラミングの本を贈るリンシュエを目の当たりにしたシーは２人を司会にすべく、ジュンシンに代わり立候補の申請書を出す。しかしパネルにはなぜか自分の名前が…

記念式典が無事終了し、会場から出てきたリン・シーたち。そこに突然、屋上からスポットライトが当たる。全校生徒が注目する中、現れたのはチン・カイだった。式典でスポットライトを浴びるジュンシンとソン・リンシュエを見たリン・シーが表情を曇らせたため元気づけようとしてライトを当てたのだった。さらにチン・カイはリン・シーに対して恋心を告白しようとする。その様子を見たジュンシンは心中穏やかでなく…

リンシュエがリン・シーのところへ相談に来た。実はリンシュエはジュンシンに恋心を抱いていたのだ。リン・シーはリンシュエから「ジュンシンをバレエ公演に誘い出してほしい」と頼まれてしまう。一方、学校では、“黒板新聞コンクール”が行われることになり、ジュンシンとリン・シーは２人でクラスの作品を描くことになった。「私が絵を描いて優勝したら、ソンさんの公演へ行ってほしい」とリン・シーはジュンシンに頼むが…

初雪を祝うリン・シーの目の前に、ジー・ジュンシンが現れる。そのまま２人で雪遊びを楽しむが、シーは風邪をひいてしまう。高熱にうなされながらシーが夢に見たと思っていた兄は、実はつきっきりで看病するジュンシンだった。風邪が治りシーたちは学校に戻るが、期末試験を直前に控えているため遅れを取り戻そうとするシーは焦るばかり。そこで東門口の仲間たちは勉強会を開き、それぞれの得意科目をシーに補習することにする。

ジー・ジュンシンに見送らせず帰省したリン・シー。自分に対して怒っていると感じたジュンシンは何とか連絡を取ろうとするが、シーはジュンシンからのメッセージを無視し続ける。思い余ったジュンシンはジアン・イーミエンをだまして実家の住所を聞き出し訪ねていくが、シーは追い返そうとするばかり。しかし２人が一緒にいるところを見たシーの父親は家にジュンシンを招いて手料理で歓待し、ジュンシンの弟の動画や写真を見て大喜びする。

リン・シーはジー・ジュンシンの家から寮に引っ越した。チン・カイは、「次の月例試験の成績が下から30位以内だったら留年させられる」とウソをつき、シーに勉強を手伝うよう頼む。それを知ったジュンシンは２人の接近を阻止するため、寮に引っ越してくる。カイは、ジュンシンの退寮を賭けて、試験の点数の伸び幅勝負を持ちかける。一方、ジアン・イーミエンは好きな音楽フェスのチケット代をためるために節約生活を送っていた。

ジー・ジュンシンの家から帰るリン・シーを待ち伏せしていたチン・カイ。シーを宿舎まで送る途中、“じいさん”に会わせると言いだして案内した先はボイラー室だった。カイはボイラー室に生活用品を持ち込んで１人の時間を楽しんでいたのだ。ところが、うっかりお湯を止めてしまったことでボイラー室への侵入が発覚し、保護者を呼び出されることに。しかし、多忙な父親は学校に来る暇などなく、母親には来たくても来られない事情があった。

英語の作文コンクールが開催される。テーマは「アイドル」。シーやジュンシンは、自分の憧れや夢について語り合う。皆、そろそろ志望校を決める時期になっていた。一方、イーミエンは、好きなバンドが出演するライブに行くことを目標に、チケット代を稼いでいた。そして、無事にチケットの購入に成功。大喜びするイーミエンだが、ライブの情報は全くのウソで、チケット販売も詐欺だったことをシーとジュンシンは知り…。

高校３年生に進級したリン・シーたちはそれぞれの進路を考えていた。京華大学を目指すシーは合宿に参加する予定だが、ジー・ジュンシンには複雑な事情があった。もともとプログラミングに興味があった彼は省の代表チームに入っていたが、弟の手術をきっかけにチームを脱退していたのだ。両親は海外留学の準備を進めていたが、プログラミングへの思いを断ち切れず、再び代表チームに戻る決意をする。そんなジュンシンに担当教員は…

京華大学の合宿参加希望者は多く、選抜試験が行われることになった。同じく京華大志望のリウ・インはシーを目の敵に。無事に選ばれたシーは、情報オリンピックの省代表になったジュンシンと京州へ行けることになり大喜びする。一方、イーミエンはアンを呼び出し、数学を教えてほしいと頼み込む。かつて隣に住んでいた憧れの男性、ビンと同じ大学に入るためだった。イーミエンはビンに会うために冬休みを使って京州へ行くが、そこで目にしたのは…

大学入試まであと100日。ラストスパートの時期に入った。更に学校側の定めた新ルールによってシャワー時間が短縮されて、受験生たちは不自由な生活を強いられていた。そこでジー・ジュンシンら東門口の男子４人はシャワー時間延長のための作戦を講じる。その一方で、イーミエンはガオ・ユンランとチェンジ・モーの様子がいつもと違うことに気づく。もともと幼なじみで仲がいい２人だったが、ユンランのモーへの態度がとげとげしくケンカ腰なのだ。

アメリカのビジネススクールへの入学が決まって大喜びの父親に、ジー・ジュンシンは京華大学で計算機科学を学びたいと打ち明けたが当然のように反対される。一方、チン・カイは実技試験の当日に肉離れを起こし、特待生入学の望みが消えた。カイを慰めたいと考えるリン・シーの元にジュンシンの父親が訪ねてきた。ジュンシンが留学しないと言い出したのはシーと同じ大学に行くためだと考えた父親はビジネススクールへの入学を説得してくれとシーに頼む。

受験本番の日、試験会場のリン・シーは父親が兄の事故の加害者にケガをさせられたと連絡を受ける。急いで病院に駆けつけ、父親の命に異常はなかったものの、試験を放棄したため受験は失敗してしまった。高校に残って来年、再度京華大学を目指すと決心したシーだが、仲よしの５人を祝福する心境は複雑だ。補講クラスではスマホも没収されて、京州のジュンシンと話せるのは月末の５時から７時の間だけ。誕生日にサプライズで喜ばせるはずが…

ジュンシンがウェイ先輩と誕生日を過ごしていたことにショックを受けたシー。それからはジュンシンと電話することもなくなってしまう。シーの変化に戸惑うジュンシン。卒業生として春暉高校で講演をする機会があり、シーと再会する。久しぶりに会った二人だが、誤解が解けないシーは、ジュンシンによそよそしい。そんなシーとの間に、ジュンシンは不可解な距離を感じる。そして、２度目の大学受験を経て、シーは京華大学に合格した。