韓国ドラマ:『ラスト・スキャンダル』完全攻略ガイド〜スターの事情、オバさんの事情








アルバイトに励んでいたら…
ホン・ソニは39歳のオバさん。うるさい姑、スターのおっかけをしてる娘、帰って来ない夫の4人家族。夫の代わりに家計を稼ぐため、近所の主婦とアルバイトに励んでいます。だけど今日は婦人科で閉経と告げられて、大ショック。「女として、終わり」と告げられたも同然と感じてしまいます。昔は可愛いくて、CMにも出演したことがあったのに。
似てるけど、まさかね…
ソニは大スターのソン・ジェビンが、初恋の人ドンチョルと似てるなと思っていました。思い出は美化したがるもの。年齢だって、全然、違います。そんな矢先、エキストラのアルバイトで出かけた先で、ソン・ジェビンに遭遇! 同時に、学校をサボってジェビンのおっかけをしている娘を発見! ソニは大騒ぎを起こし、当然、バイト先をクビになってしまいます。

人気者にも、それなりの苦労
ソン・ジェビンは、映画、ドラマ、CMで引っ張りだこの今まさに旬のスター。実は7歳も年齢をサバよんでいるので、ハードスケジュールの毎日に、ややお疲れ気味。CM撮影現場で見かけたオバさんに、初恋の人の面影を見てしまうほど。それをきっかけに思い出した初恋の話をマネージャーにすると、ほどなく初恋の人の携帯番号を調べてきてくれます。
20年ぶりに聞く、あの人の声
ジェビンはドキドキしながら、電話をかけます。自分はソン・ジェビンとは明かさず、本名のチョン・ドンチョルとして。久しぶりに会う約束もとりつけます。まさか相手が現場で大騒ぎを起こした、あのオバさんとは知らず! そのオバさんが、夫の保釈金を工面したがっているとも知らず!! 期待に胸を膨らませて、約束の場所に出かけたのでした。

大スターで、やや性格に問題ありのジェビン役に誰が相応しいか。製作スタッフが悩んでいると、先に主演が決まっていたチェ・ジンシルがチョン・ジュノを推薦。彼女自身がチョン・ジュノに直接、電話をして交渉したそうです。尊敬する先輩の誘いに、チョン・ジュノは台本を読む前に、出演を快諾しました。ちょうどドラマ界では、スターの出演料高騰が問題になっていて、主演の2人はいいドラマを作るため、進んで出演料を大幅に譲歩して話題になりました。
ソニの娘ジミン役のハン・ボベは、キャリア9年の15歳。6歳の時に、映画『復讐者に憐れみを』でデビューしましたが、この映画は未成年者観覧不可のためまだ見ていないそう。『春のワルツ』『薯童謡−ソドンヨ−』が代表作で、10歳から大人の女優さんのように、一人でオーディションに行き、打ち合わせに参加することで有名です。しかし名子役と呼ばれると、「私は平凡な中学生」と恥ずかしそう。最近では時代劇『千秋太后』に出演。


90年代のチェ・ジンシルの主演作『あなた、そして私』で、当時ADを務めていたイ・テゴンが『ラスト・スキャンダル』を演出しました。イ監督によると、チェ・ジンシルは照明も入らないうちに誰よりも早くスタジオに入り、セリフは現場に来るまでに全て覚えていて、仕事に対する情熱と意欲は10年前と全く変わらなかったそう。しかし残念なことに、このドラマ放映後の約5ヶ月後の08年10月に、チェ・ジンシルはこの世を去りました。
スターとオバさんの恋、オバさんのシンデレラストーリーのこのドラマから、アジュマ(オバさん)+シンデレラの造語で、「ジュンマレラ症候群」という言葉が生まれました。この人気を受け、シーズン2の製作が撮影終了直後から早くも始動。主演はもちろん「またトレンディ・ドラマができる自信がついた」と言うチェ・ジンシル。チョン・ウンインやチョン・ジュノもスケジュールを調整して、早くても08年秋には撮影開始の予定がありました。
