韓国ドラマ 『商道−サンド−』完全攻略ガイド〜イム・サンオクの「商い」の道とは…?



イム・ボンへクの夢は訳官(通訳)になることでしたが、貧乏暮らしに追われ夢は叶わず。その夢を息子に託しました。息子サンオクは漢語(中国語)を猛勉強。ある日、清国商人に絶賛されるほどの語学力で取り引きを成功させ金をもらいます。喜んでもらえると思いきや、母は褒めるどころか、彼を叱りました。数年後、サンオクは友人に頼まれ、偽の銀取り引きに巻き込まれてしまいます。その不正取引を見破った松商タニョンは、サンオクの実力を見込んで通訳を頼みます。

















漢字で書くと林尚沃。1779年に義州で生まれ10代に商業の世界に入り天才的な商才を発揮し、30代で高麗人参の貿易権を独占。1821年に清国に出かけ北京商人を相手に高麗人参を取り引きし、莫大な利益を上げています。その功績を認められ1832年郭山郡守になり、34年亀城府使に抜擢されましたが、官吏の批判を受けて職を辞退しています。1855に死去するまで貧民救済に勤しむ一方、詩と酒を愛し余生を過ごしました。著書に『寂中日記』と『カボチプ』があります。

「柔軟な性格で、頭がとてもいいサンオクのイメージにぴったりだ」と演出のイ・ビョンフンがキャスティングしたのが、イ・ジェリョン。『愛の群像』のギルジン役で日本のファンに知られていますが、イ氏はスター性より彼の演技力を重視して彼を主役に抜擢しました。その後、『グッバイソロ』で裏社会のボス、『総合病院2』で医師役など幅広く演じています。プライベートは妻の女優のユ・ホジョンと、チャリティに熱心に取り組んでいます。

サンオクが高麗人参の取り引きのためにやってきた燕京のシーンは、北京近郊で撮られました。そこには中国の明・清時代の通りが再現されていて、この時は『商道』の他にも中国の3つのドラマが撮影される予定が入っていました。韓国のスタッフを悩ませたのが、マイナス40度にもなる気温と、カットの合間に居なくなってしまうエキストラ。寒さにめげて隠れてしまうエキストラを、探し出すだけで時間を浪費してしまったそう。

『商道』の原作は、同名のチェ・イノの小説。冒頭は、ある財閥の会長の死から始まります。会長が残した言葉「財上平如水人中直似衡」が、200年前の義州商人イム・サンオクの言葉であることが分かり、サンオクの生涯を追跡していくという物語です。富、名誉、権力は「鼎」の字のようにバランスよくあるべきで、一度に持とうとすると崩れてしまう。チェ氏はこのメッセージを韓国の21世紀の経済人に送るために執筆しました。