韓国ドラマ 『神と呼ばれた男』完全攻略ガイド〜チェ・ガンタ 復讐のアンソロジー
25年前のソウル。ガンタたち家族のもとに、任務を終えた父が帰ってきた。父チェ・ヘリョンは軍人で、幼いガンタにとって誇りであり憧れの存在だった。門のところに父の笑顔が見えた途端、父は見知らぬ男たちに囲まれる。ワけも分からないまま、父はガンタの目の前で殺されてしまう。母も妹も殺され、ガンタは孤児となりアメリカに渡った。32歳になった今も、ガンタは父を殺した者たちの顔をしっかりと心の中に焼き付けていた。
テフン・グループ会長。石油事業で会社を成長させたことになっているが、実際は武器の秘密取引をしている。一方で25年前に殺害したチェ・ヘリョンの亡霊と、罪の意識に今だに悩む。中東のある国の商人と取引するためハワイに来て、亡霊を見て逆上。実はガンタが扮したのだが、中東の商人と会った直後に謎の死を遂げる。
ヨンピ・グループ会長。建設を中心とするグループをまとめ、ホテルとカジノも経営している。若い時から目的のためには手段を選ばない性格で、25 年前も金のために殺害に加わった。そろそろ引退した方がいいとは思うが、出来の悪い息子のチャン・ホが悩みの種。娘チャン・ミが連れてきたマイケルの財力と知力に興味を抱く。
ファンリム・グループ会長。ウヒョンの父。元軍人であることを誇りに思い、軍服を会長室に飾っている。車椅子の生活で、もはや権力や富には無関心と言わんばかりのストイックな風貌を持つ。しかし財産や地位を守るため、さらに25年前の事件の真相が暴かれないよう目を光らせる。息子ウヒョンと常に連絡を取り合っている。
法務長官。現在は法によって人を裁く職にあるが、25年前は友人たちに連座して殺人に手を染めた。絶対に世間に知られてはならない過去に、日々怯えている。最近、国防部長官の地位に内定し、さらにその緊張は高まる。一方で情実や金によって、圧力をかけて不起訴にしたり罪を軽くしてくれる長官として裏社会では知られる。
月刊誌の記者。家族は母だけで、父親については全く知らない。先輩のウヒョンに好意は抱いているが、なかなか恋に発展しない。取材のため水着美女軍団の一人としてカン・テホに近づこうとするが、やはりカン・テホを監視していたマイケルに記者だとばれてしまう。飛んでもないところにマイケルに置き去りにされて命拾いする。
名目上はマイケル・キングの率いるキャッスル・グループの代表理事。実際はガンタのブレーン。ガンタに忠誠を誓い、ガンタと心をひとつにしてきた。ハスキーボイスと美貌で、どんな男も虜にする自信があり、これまでに財閥2世やスターたちとスキャンダルを繰り返してきた。ガンタを心から愛し、彼に近づく女は容赦しない。
チャン会長の娘。チャン・ホの妹。兄のようにワガママな上に、ヒステリックな性格。欲しいものは何でも手に入れなければ気が済まない。愛にだけは純粋で、前々から好きだったガンタに誘惑され恋人になる。周囲の意見もきかず、結婚を意識する。あるパーティで、マイケルがボベとダンスをして以来、ボベの存在が気にかかる。
ソウル市警察の刑事。生まれつき正義感が強く、捜査にかけては執念の鬼。体力と気力に自信があり、疲れたり落ち込んだ顔を見せたことがない。弱音など一度も吐いたことはない。ただ幼い時の記憶がなく、父に聞いてもごまかされてきた。カン・テホの死を巡り、CISのウヒョンとともにマイケル・キングを追うようになる。
愛読していたコミックがドラマ化されるとウワサを聞いた時から、ソン・イルグクは出演を熱望していた。撮影が始まるまで『風の国』に出て待っていたが、『風の国』が終わっても始まらず。そこでイルグクは待ちきれず、筋肉トレーニングを始め体重を10キロ落とした。晴れて第1話が放映されると、視聴者はびっくり! 時代劇スターの変貌ぶりに賛否両論が上がったほど、イルグクは原作のチェ・ガンタに似たキャラクターを作り上げた。
ソン・イルグクを虜にした『神と呼ばれた男』の原作は、パク・ポンソンのコミック。「悪は悪で懲らしめる!!」といった視点で、神に代わり全人類の敵とも言える巨悪を懲らしめるため、チェ・ガンタは世界中を飛び回り大人気だった。パク氏は財閥漫画という新しいジャンルを築いた漫画家で、05年に登山途中に心臓麻痺で死亡。『神と呼ばれた男』は95年から連載が始まりパク氏が亡くなるまで、計330冊の単行本が発刊されている。
暴力的で女にはメロメロのチャン・ホ役は、近頃、大人気のチョ・ジヌンだ。舞台俳優だったが、軍隊で知り合った映画人のツテで『マルチュク青春通り』で映画デビューした。端役時代が長く、ドラマ『推奴−チュノ−』で初めて顔が知られるようになった。今回の役については、「チャン・ホは気持ちを隠さず、そのまま表情に出す。僕は美女の胸が見えても見ないふりをする。僕は色んなことを隠して生きたんだなあと思うよ。」と語っている。
ハン・チェヨンは172センチのスリムなプロポーションから、「バービー人形」のニックネームを持つ一方、相手役と釣り合いがとれず無理な姿勢をとったりイジメられたりと苦労してきた。今回はソン・イルグクは184センチ、キム・ミンジョンは179センチと楽勝。女優陣はハン・ゴウン174、ユ・イニョン172、チュ・ジャヒョン170。「女優人生で、自分の背が低く感じたのは今回が初めて!」とうれしいような、悔しいような複雑な気分だ。