完全攻略ガイド 「海神」攻略特別授業 「教えて！ ムチャン先生！」
８世紀の終わりに生まれたチャン・ボゴは、少年時代を新羅の青海（または清海、現在の莞島）で過ごしたと言われておる。その後、９世紀の初めに唐に渡り、 30歳ごろに徐州にあった武寧郡の少将になった。唐王朝の反乱軍との戦いを経て、除隊後、現在の山東省に移った。そこで唐にいる新羅人の勢力の結集し、海上貿易に乗り出すのじゃ。帰国後は、東アジアの海上貿易権を握り、貿易はもちろん、海上秩序の安定と奴隷貿易の廃止にも貢献したのじゃ。日本との関係も深く、当時の平安王朝は新羅や唐との海上貿易はチャン・ボゴに一任し、「先にお金を払ってから、後で商品をもらう」という、当時としては極めてリスクの高い方法を取るほど、彼のことを信頼していたのじゃ。
奴隷の息子として生まれ育ったチャン･ボゴは、偶然、貴族の娘・チョンファと知り合い恋に落ちる。この時代、身分を超えた恋愛はもちろん御法度。しかも、相手が貴族の娘などもっての外。そんなふたりの行く末は、果たしてどうなる？
貿易で成功したチャミ夫人は、誰もがうらやむ超大金持ち。それゆえ、彼女やチョンファは、唐から輸入した美しい衣装を常に身にまとっておるのじゃ。そのゴージャスな美しさは、視聴者の間で話題になり、ため息も聞こえたそうな。
奴隷に嫌気がさし、脱走を繰り返すチャン･ボゴとチョンニョン。しかし、何度やっても失敗ばかりで、その罰を科され、境遇がどんどん悪化していくのじゃ。挙句の果てには、なぜか砂漠の真ん中に。これで、ホントに「海神」になれるのか？
2005年４月、なんとチャン・ボゴの記念館が、中国・山東省にオープンしたそうじゃ。高さ8mの石像をはじめ、遺品などが展示されておるぞ。まさに、中・韓交流の先駆的存在だったというわけじゃな。
韓国初の潜水艦アクションとして話題になった映画『ユリョン』。その作品のなかに、潜水艦の名前として「チャン・ボゴ」が登場しておるぞ。これも、今の韓国にチャン･ボゴのことが根づいておる証拠じゃな。
日本と唐・新羅をつなぐ架け橋であったチャン･ボゴだけあって、その功績は日本でも評価されておる。遣唐使の僧を助けたこともあり、京都の赤山善院などでは神として祀られておるそうじゃ。まさに「海神」じゃな。
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