『結婚できない男』完全攻略ガイド〜(自称)いい男の、結婚の美学


チョ・ジェヒは独身の建築家。独自の美学から築いた建物は評判が高く、彼に憧れる若者も少なくありません…と言えば、かっこよく聞こえますが、独自の美学が極まり過ぎてひどいエゴイスト。それに他人に興味がないフリをして、かなりの毒舌家。相手が女性なら、悔し涙を浮かべさせてしまうほどです。ある日、そんなジェヒの隣に若いユジンが越して来ました。自分の世界を堅く守る彼は、すぐにユジンと騒音を巡り言い争います。




お隣さんには、もう我慢できない! ユジンがジェヒの家に押しかけると、そこには腹痛に苦しむジェヒがいました。ジェヒはすぐに病院に運ばれ、応急処置を受けて落ち着くと簡単な検査さえ拒否。逃げ出しましたが、すぐに病院に舞い戻ることに。ジェヒは40歳の誕生日、女医チャン・ムンジョンに肛門検査を受け、恥ずかしさの余り涙を流すのでした。
ジェヒはメタボの疑いがあるので、肉類は控えるようにとムンジョンに告げられます。肉が大好きなジェヒはその言葉に反発し、事務所のギランとヒョンギュを焼き肉に誘いました。しかし2人から他に用事があると断わられてしまいます。それでもジェヒは焼き肉を食べに行きました。3人分のテーブルで、たった1人で焼き肉を食べるジェヒ。その姿を見たユジンは、彼が憐れに見えるのでした。

ジェヒの腹痛騒動で、すっかり仲がよくなったムンジョンとユジン。ユジンはムンジョンを自宅に招きました。ジェヒもユジン宅に招かれ、ムンジョンと再会します。腹痛を起こして以来、惨めな思いをしてきたジェヒは、持ち前の毒舌をムンジョンにぶつけます。独身の彼女を「錆び付いた車」と言い放ち、ムンジョンを怒らせ傷つけてしまいます。
ジェヒの乗っているのは外車。ユジンは誤って傷をつけ、修理費の高さに驚きます。とても見習い社員のユジンには払えない金額でした。仕事の前に市場にアルバイトですることにしましたが、車を傷つけたこともジェヒには内緒でいました。早朝、隣人が出かけていくのに気づいたジェヒは、ユジンが怪しげなとこで働いているのではと誤解します。

ムンジョン役のオム・ジョンファは衰えを知らぬ美貌と優れた演技力で、「プラチナミス」や「ゴールドミス」の愛称で親しまれています。ムンジョンのキャラクターは演出のキム・ジョンギュと相談しながら作ったものですが、プライベートでも独身の彼女。撮影期間の4ヶ月は、「あれこれ考えるより、ムンジョンに120%没頭した」と語っています。

『スポットライト』で、できる上司オ・テソクを演じたチ・ジニは、このドラマで一転、“結婚できない”男に。日本のドラマが原作であること、また高視聴率だっただけに、声がかかった時は考えてしまったそう。しかし彼が興味を引かれたのは、主人公のキャラクター。いい暮らしをし完璧主義者で、しかも性格が最悪。俳優としてやりがいアリと判断しました。

主人公の隣人は日本版ではパグを飼っていましたが、韓国版では3歳の雄のチワワがユジンの相棒を演じています。名前はサング。やはり韓国の視聴者にも、ワンチャンの愛らしさは大好評。サングは特に「キラキラした目でする演技は、一級品!」とサングのファンが急増しました。エゴイストのジェヒの心も溶かしてしまう、サングの魅力に注目です。

ジェヒ役のチ・ジニは実は既婚者。このドラマの本当の結婚できない男は、クァンナム役のイム・ホでした。『宮廷女官チャングムの誓い』の中宗、『善徳女王』のチンジ王など、王様を多く演じてきただけに結婚には慎重だったよう。『結婚できない男』の出演がきっかけになったのか、39歳になった2010年、11才年下の女性と結婚しました。