韓国ドラマ 『名家−ミョンガ−』完全攻略ガイド〜名門に生まれ、家門を守る
時は1636年。朝鮮半島に清が攻め込んできたため、南部の慶州には多くの人々が難を逃れてきました。慶州の両班チェ・ジンリプは難民たちの窮状を見て、粥を配り自宅前の土地を提供します。人々はそこに粗末な家を建て疲れた身体を寄せました。ジンリプの孫グクソンはそんな祖父の姿を見て、自分も何かできないかと考えます。
- 幼いグクソンは考えました。
- 1.人の役に立ち、喜ばれたい。
- 2.貧しい人は金に困っている。
- 3.祖父に褒められたい。
発想はよかったのですが、実際に何をしたらいいか分かりません。難民と接する時は雇い人を使い、自分は遠くから見ているだけです。
2の結果は×グクソンは誤って、難民の少女ダニの粥をこぼしてしまいます。ダニの気持ちを考えることなく、グクソンは銭を渡しました。すると突き返されてしまいます。
3の結果も×グクソンは難民の子供たちを集め、安全のためと川に石を敷く作業に当たらせます。自分では満足でしたが、祖父の逆鱗に触れて鞭打たれ川に立たされます。
王の命で戦場に赴いた祖父は戦死します。チェ家は没落の一途を辿っていきました。これからグクソンがすべきことは。
- グクソンに残された宿題。
- 1.人々を困窮させないこと。
- 2.プライドより現実を見ること。
- 3.傾いたチェ家を再興すること。
- プライドよりも現実
- 両班でありながらグクソンは自分の手で金を稼ぎ、難民のダニは富豪の養女になり商売を身につけます。グクソンは両班のプライドよりも現実を見ながら、商売の才能を発揮していきます。
『名家』の中で語られる慶州崔(チェ)家は、現在は伝統酒「校洞法酒」を製造する名家として有名です。(この酒は1985年に重要無形文化財第86号に指定されています。)チェ家は実際に周辺8里の土地を所有し信頼を集めていました。「徳をもって皆に施せ」が家訓で、周囲に住む人々が幸せに暮らせなければならない。飢え死にする者が出たらチェ家の責任ということで、凶作の年には倉庫を開け人々に食料を配ったと伝わっています。
チャ・インピョといえば妻シン・エラとおしどり夫婦として知られ、世界中に養子が32人もいることで有名です。今回、初めて時代劇に出ることになったのは、「韓国の俳優として、歴史ドラマに出演しないのはマズイ」と思ったと同時に、子供たちに「なぜお父さんは時代劇に出ないの?」と尋ねられたくないからと答えています。ただ「名家とは、他人から認められて初めて名家と言えるのでは」とタイトルにもプレッシャーを感じたそう。
『IRIS-アイリス-』で悪役のペクサン局長を演じたキム・ヨンチョルが、『名家』では正反対の人格者に転じました。孫のグクソンが尊敬してやまない祖父のチェ・ジンリプ将軍です。悪役の魅力も捨てがたいキム・ヨンチョルですが、儒教の教えに通じ正義を貫く両班役を好演し大きな話題になりました。ちなみにチェ・ジンリプは実在の人物で、69歳で丙子胡乱(1636年に清が朝鮮半島に攻め込み制圧した戦い)に参戦し戦死しました。
主人公役のチャ・インピョにとっても、ライバル役のキム・ソンミンにとっても、『名家』はデビュー以来、初めての時代劇となりました。キム・ソンミンはこれまでウソつき男、バツイチ男、気弱な男と、ダメなヤツなのに憎めないキャラクターを得意としてきました。またコメディからシリアスまで守備範囲が広く、時代劇出演は遅すぎるほど。なお『名家』の撮影後は、『コーヒーハウス』で飛行機の乗客役で1話だけ特別出演しています。
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